今日も、英語で御書を読んでいこうと思います。
本日の御書は、「兄弟抄」の御文です。
原文
設ひ、いかなる・わづらはし事ありとも、夢になして、只法華経の事のみさはくらせ給うべし。
兄弟抄
中にも日蓮が法門は、古へこそ信じがたかりしが、
今は前前いひをきし事、既にあひぬれば、よしなく謗ぜし人人も悔る心あるべし。
設ひこれより後に信ずる男女ありとも、各各にはかへ思ふべからず
たとえ、どのような煩わしいことがあっても、夢と思って、ただ法華経のことだけに取り組んでいきなさい。
なかでも、日蓮の法門は、以前には信じることが難しかったが、
今は前々から言っておいたことが的中したので、理由もなく誹謗した人々も、悔いる心が起きていることでしょう。
たとえ、これから後に信仰する男女があったとしても、あなた方に替えて思うことはありません。
英文
Whatever trouble occurs, regard it as no more than a dream,
and think only of the Lotus Sutra.Nichiren’s teaching was especially difficult to believe at first,
but now that my prophecies have been fulfilled, those who slandered without reason have come to repent.Even if in the further other men and women become my believers,
Letter to the Brothers
they will not replace you in my heart.
“regard A as C” で、「AをCとみなす」という表現になります。
原文では、”regard it (trouble) as no more than a dream” となっており、”trouble” を「夢以上の物ではない」つまりは、「夢に過ぎない」という表現になるかと思います。
「法華経」は、英語で “the Lotus Sutra” なんですね。
“prophecy” は、「予言」という意味があり、”my prophecies” で「前前いひをきし事」を表現しています。
ちなみに、この「前前いひをきし事」とは、日蓮大聖人が1260年に北条時頼に提出した「立正安国論」の中で予言した「自界叛逆難」と「他国侵逼難」のことです。
“slander” は、「誹謗中傷する」という意味があります。
“repent” は、「公開する」という意味で、
キリスト教の「懺悔する」という意味でも使われます。